戸建て売却は難しい?値下げ前に「反響が止まった場所」を確認する

パソコンで周辺の戸建て物件を比較する机上のイメージ 実家の売却
値下げを決める前に、買主が見る画面で周辺の対抗物件を確認します(AI生成イメージ)

戸建てを売り出したのに、問い合わせが来ない。

こうなると、まず値下げが頭に浮かぶと思います。ただ、私はいきなり価格を触ることはしません。値段は一度下げると、後から戻すのがなかなか難しいからです。

私が先に見るのは、買主が実際に比較している相手です。レインズだけではなく、SUUMOなどのポータルサイトで周辺の売出物件を確認します。

今の価格が明らかに合っていないのか。それとも、よく似た対抗物件が残っていて、そちらが売れた後に順番が回ってきそうなのか。売却には「耐え時」の場合もあります。

売れない原因を、価格だけにしない

反響が少ないときは、販売活動を次の5段階に分けて考えると整理しやすくなります。

  • そもそも物件が買主の目に触れているか
  • 掲載ページを見てもらえているか
  • 問い合わせにつながっているか
  • 内覧後に候補として残っているか
  • 申込みや条件交渉まで進んでいるか

止まった場所が違えば、最初に見直すものも違います。掲載そのものが弱いなら販売会社の活動を、ページは見られているのに問い合わせがないなら価格だけでなく一枚目の写真や見せ方を、内覧までは入るのに申込みがないなら現地で感じた不安を確認します。

戸建て売却の反響を露出から申込みまで5段階に分けた説明図
反響が止まった段階が違えば、最初に見直すものも変わります。

まず、買主が見る画面で対抗物件を確認する

私が反響の少ない物件で最初にするのは、周辺の対抗物件の確認です。業者が見るレインズだけでなく、SUUMOなど、買主が実際に見るポータルサイトを開きます。自分の物件と近い価格帯、広さ、駅距離、築年数の物件がどう見えているかを並べてみます。

条件の近い対抗物件が一つ残っているなら、「これが売れたら、次は売れるかもしれない」と考えられる場合があります。そこで価格を下げるか、少し待つか。私はその物件の売れ方を見ながら、今が耐え時なのかを考えます。

こちらから待つ提案をする以上、ただ放っておくのとは違います。何を待っているのか、いつまで待つのか、反響がどうなったら見直すのか。この条件は曖昧にしない方がいいです。

2週間反響がない状態は、かなり重く見る

値下げを急がないといっても、いつまでも待てばいいわけではありません。私の場合、問い合わせが2週間ほぼない状態は、かなり厳しく見ます。1か月で1件もないなら、販売方法か価格のどちらかは間違いなく見直した方がいいと考えます。

これは「1か月たったら必ず値下げする」という意味ではありません。見直すのは価格だけではなく、写真、見せ方、買主の想定、販売会社の動きも含みます。今下げたら、上げることはなかなか難しい。だから私は、下げる前に理由をはっきりさせます。

土地で売れないなら、中古戸建てとして見せる方法もある

以前、土地として出していて反響がなかった物件を、中古戸建てとしての見せ方に切り替えたところ、反響が増えたことがありました。「古い家があるから土地として売る」と決めつけると、その家を直して住みたい人には届きにくくなります。

逆のケースもあります。駅に近く、40坪ほどある広い整形地で、一般的な間取りを入れやすく、ハウスメーカーが好みそうな土地では、更地にしてから反響が増えたこともありました。

中古戸建てが正解、更地が正解という話ではありません。誰が買いそうかを考え、その人に届く形へ見せ方を変える。値下げの前にできることは、そこにもあります。

中古戸建ての模型と整形地の模型を並べた比較イメージ
中古戸建てとして見せるか、土地として見せるかで、届く買主が変わる場合があります(AI生成イメージ)

レスポンスが悪い、報告が雑なら、会社側も確認する

売れない原因を、物件と価格だけに押しつけない方がいいです。担当者からのレスポンスが遅い。販売活動の報告が雑で、何をしたのか分からない。反響がないのに、理由の説明もなく値下げだけを勧めてくる。こうした状態が続くなら、販売会社の活動にも問題がないかを確認します。

査定額の高さだけで会社を比べるのではなく、周辺の成約事例、現在売出中の競合、想定している買主、販売期間、見直す条件を聞く。答えが具体的かどうかを見ると、会社を変えるべきか判断しやすくなります。

値下げ前に確認する順番

  • SUUMOなどで周辺の対抗物件を見る
  • 露出、閲覧、問い合わせ、内覧、申込みのどこで止まっているか考える
  • 写真と見せ方が、想定する買主に合っているか確認する
  • 販売会社のレスポンスと報告内容を確認する
  • 待つ理由がなければ、販売方法や価格を見直す

戸建て売却は、たしかに簡単ではありません。ただ、「売れないから値下げ」だけで考えると、本当の原因を見落とします。今は耐え時なのか。見せ方を変えるべきなのか。会社側の動きを見直すべきなのか。それを確認した上で下げるなら、値下げにも理由ができます。

よくある質問

Q. 戸建てが売れない原因は価格だけですか?
価格だけとは限りません。写真や見せ方、周辺の対抗物件、想定する買主、販売会社の活動も確認します。反響がどこで止まっているかを見てから、最初に直すものを決めます。

Q. 戸建ては何か月で値下げすべきですか?
物件ごとに違います。私の場合は、2週間ほぼ問い合わせがなければ重く見て、1か月で1件もなければ販売方法か価格を見直します。ただし、1か月で必ず値下げするという基準ではありません。

Q. 不動産会社を変える目安はありますか?
レスポンスが悪い、販売活動の報告が雑、反響がない理由を説明できないといった状態が続くなら、会社変更を考える材料になります。査定額だけでなく、競合の見方や販売計画も比較します。

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